箱入り結婚のススメ

「すまない」

「あ、あの……」


どうしたのだろう。
なんだかイライラしていて、室賀さんらしくない。


「ホントにごめん。俺……さっきの先生に嫉妬してる」

「嫉妬?」


自分の頭を掻きむしった室賀さんは私に背を向けると、「はーっ」と大きな溜息をついて、空を見上げた。

彼が嫉妬? 
小栗先生と話している私を見て、嫉妬してくれたの?


室賀さんの取り乱した姿を見て少し驚いた。
それでも、嫉妬してもらえるなんて、なんだか照れる。

私は彼にそっと近づいた。
そして、彼の大きな背中に、自分の頬をくっつける。

こんな大胆なことができるなんて、自分でも驚きだ。
だけど、彼が私を包み込んでくれるように、私も彼を包みたい。


「舞、さん?」

「私も会いたかったです。こうして園にまで会いに来てくれて、すごくうれしいんです」


彼に触れていると、心が穏やかになる。
会えなかった間に、確実に彼への気持ちは膨らんでいた。

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