箱入り結婚のススメ
私と付き合うと、家のごたごたがついてきてしまう。
麻子が溜息をついていたように、もしかして彼もそうなのかもしれない。
「なにがって……わざわざ家に電話していただいたり……」
改めて口にすると、本当に申し訳なくなって、思わず俯いた。
「前にも言ったよね。
僕は舞さんが大切で、あとのことは付属品。
舞さんがいてくれるなら、全然気にならないんだよ」
「――はい」
返す言葉もなかった。
面倒だと言われても、どうしようもないことなのだ。
彼がそう言ってくれるなら、甘えるしかないのかもしれない。
「舞さん」
「はい」
「そんなことを気にしていたら、疲れるだろう?
舞さんが困っていれば助けたいと思うし、舞さんが笑ってくれるなら、どんなことでもしたいと思う。
それが恋なんだよ」
恋……か。
好きな人のためならなんでもできる。
そういう関係が、本当の恋人なのかな。
私も室賀さんが笑顔を見せてくれると、うれしいし。