箱入り結婚のススメ
だけど、ここで人生の基礎が作られるのだと園長先生から聞いていた私は、その大切な役割を任せてもらえたからにはと、張り切っていた。
自分の人生を自分で選べる子の育成が園長先生のこだわりだ。
私は成人してからやっと、自分の人生を切り開き始めたけれど、この子達には今からその下地を作ってあげたいと、強く思っていた。
担任を持ってしばらくは、秀明さんと電話しながら眠ってしまうほどへとへとに疲れていた。
子供達を任せられたという初めての重圧に、緊張していたのだ。
秀明さんはそんな私を心配して、デートと言いながら、部屋に連れて行ってくれることが多かった。
リラックスできるからだ。
そして、レンタルしてきたホラー映画を一緒に見たり、時にはふたりでキッチンに立って、料理を作ったりした。
本当はドライブにもショッピングにも行きたかった。
だけど、私にその体力も気力も残ってはいなかった。