箱入り結婚のススメ

しばらくキョロキョロ観察していると、安永さんを別のスタッフが呼びに来た。


「申し訳ございません。本日はこれから披露宴もございまして、私もアシスタントにつかねばなりません。
色々とお話を伺えるといいのですが……」

「いえ、突然参りましたので、十分です。本当に素敵でした」

「ありがとうございます」


背筋を伸ばして丁寧に頭を下げる安永さんの立ち居振る舞いがあまりに美しくて、見惚れてしまうほどだ。


「こちらにサロンがございます」


安永さんは名刺を再び出して裏返した。そこには地図が書かれている。


「サロンでご相談を承ります。ドレスの試着もできるんですよ」

「本当ですか!」


ドレスと聞いて、一気にテンションが上がる。

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