箱入り結婚のススメ

そのあともう一度席を立って、今度は淡いピンクのドレスに着替えて入場すると、驚きすぎて声も出ない。

だって、そこには……一年共に生活してきた、ゆり組の子供達がいたからだ。


「先生、きれい!」「かわいい」なんて声があちこちから上がる。

園長先生がマイクの前に立って、「皆で速水先生にお祝いを言いましょう。さんはい」と掛け声をかけると、「速水先生、ご結婚おめでとうございます」とそろった声が会場に響いた。
練習してくれたのだ。


今日は本当に涙が出る日だ。


「行っておいで」


秀明さんに背中を押された私は、子供達のところに歩みよった。


「皆……来てくれて、ありがとう」

「先生、ドレスフワフワ。触ってもいい?」


女の子はドレスに興味津々だ。

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