箱入り結婚のススメ
色打掛で入場すると、会場から拍手が沸き起こり、目頭が熱くなる。
秀明さんに手を引かれて、ゆっくり高砂に向かうと、目を真っ赤にしている母に気がついた。
「お母様……」
母の座るテーブルに近づいたとき、母はうんうんと頷いて、大粒の涙をこぼす。
「舞、本当に綺麗よ。本当に……」
「ありがとう」
たくさんの人に愛される幸せを噛みしめながら秀明さんを見上げると、彼は小さく頷いた。
きっと私の感謝の気持ちをわかっているのだと思う。
披露宴は盛り上がった。
私達のお色直しの間に流されていた、秀明さんの子供の頃のビデオは、あとからゆっくり見ようと思う。
安永さんが編集してくれたけど、彼は恥ずかしがって見せてくれなかったのだ。
という私も……見せなかったのだけど。