箱入り結婚のススメ

私をベッドに降ろした彼は、着ていたシャツを脱ぎ捨てる。
そして……。


「幸せに、なろうな」

「はい」


思わずこぼれた涙に、彼は優しく口づけをした。



“恋をする”ということすら知らなかった私が、彼に出会い、愛し愛される喜びを知った。

彼はいつも、私への気持ちを言葉で表してくれた。
そして時には、正しい道を諭してくれた。

だから、自信を持つことができた。

それ故、自分の足で生きていく難しさも、楽しさも知ることができた。

彼の言葉は、いつも私の道しるべだった。



これから私は、世界で一番幸せな彼の妻に、なります。




【END】


番外編を追加しました。
あとがきの後にございます。  佐倉伊織
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