箱入り結婚のススメ
「気にしない。舞、この子を放り出せなかったんだろう?」
「……うん」
そういう舞が好きなのだから。
「舞」
暗闇の中、身を乗り出して舞を見つめると、舞も少し起き上がった。
「はい」
彼女の方に一層身を乗り出して、ゆっくり唇を重ねる。
もちろん、貴也の目は片手で覆って。
「やだ。貴也君いるのに」
舞は照れた声を出すけれど、本当はこの先だってしたいんだぞ?
「パパ」
もう一度唇を重ねようとすると、突然貴也が寝言を吐いた。
タイミングが絶妙だ。
だけど、なかなかかわいいな、こいつ。
必死に寂しいのを我慢してるんだ。
「貴也が帰ったら……」
「子作り、しようか」という言葉を呑みこんだ。