箱入り結婚のススメ
「麻子に時と場合によるって言われたんですけど、私には難しくて……」
ほとんど半泣きになりながら、私は告白した。
こんなことになるなんて、最悪だ。
「そっかー。速水さんにとって、合コンはそんなに大変だったんだ」
室賀さんの思わぬ言葉に顔をあげると、私が予想していた顔とは違って、優しく微笑んでいた。
さぞかしバカにされるとばかり思っていたのに。
「まずは……僕は軽い女だとは思わないから、乗ってくれる? しかもケガしてるんだし。
それに、軽い女ならもうとっくに落とせてるから」
「えっ?」
「いや、こっちの話」
私は再び室賀さんに促されて、今度こそ車に乗り込んだ。
「あっ……」
「まだなにか?」
シートに座った瞬間、自分が泥にまみれた洋服のままだったことに気がついた。
もちろん、幼稚園用の短パンだ。