ヤクザは嫌い、です。




「可愛いね、優斗」



そう言って笑みを浮かべた朱莉が振り返った途端、俺の心臓がドキっと音を立てた。



……っ…





「…そーだな。」


俺は朱莉から視線を逸らしながら、とりあえずそう答える。



…あんま見てねぇけど…。



「ほら、あのペンギンの歩き方なんて、ペタペタしてて可愛い…いや、全部が可愛いけど…」



そうして再びペンギンの水槽に視線を戻す朱莉。



…ほんと、動物好きだよな…こいつ。














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