ヤクザは嫌い、です。



☆★☆★☆★☆


私が再び目を覚ましたのは
倒れてから数分後の帰り道でのことだった。




「…大丈夫か?」



…優斗…






…また、迷惑をかけてしまった…




私をおぶってくれているから表情は見えないものの…
…怒ってるよね…さすがに。



「つーか…なんで熱あんのに無理して大学まで来たんだよ。」


ぽつりと言う優斗。



「だって…優斗が携帯忘れて出て行っちゃったから…。もし今日仕事があったらやばいんじゃ…と思って。」



「あぁ?!そんなことどーでもいいんだよ!俺なんかより自分のことを大事にしろ!こんな熱なんだからさ…。いや、確かに、その気持ちは嬉しかったり…」




「そうだよね、ごめん。」



なんか優斗が続きを言ってるみたいだったけど…
私はそれを遮るようにして謝った。








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