ヤクザは嫌い、です。


不審な目を向ける私に構わず
木戸は続けていった。


「今のお前は狙われている。それも、あの風吹からだ。理由は俺もよく分かんねぇけど、とにかく…」


「ちょ、それってどういう…」


思わず口を挟む私。


だって…なんなの…?狙われてるって…
なんでそんなことを木戸が…?



「…。…あ、ああ。風吹っていうのは最近でかくなった隣町の暴走族で…」


「いや、そうじゃなくて!!」




暴走族だってことは知ってるよ!
しかもバックにいるのは小田原組と敵対している組だってことも…
……あ、…じゃなくて、



「なんで私が狙われてるのさ。それに木戸は何でそれを…」



「別に俺は入ってきた情報を言っただけだ。狙われてる理由までは分からねぇけどな。」



それだけ言うと、木戸は去って行った。


がくっ。
なんだ……



てっきり私が小田原組の組長の孫だってバレたのかと思って焦ったよ…もう…


でも、やたらと暴走族詳しかった木戸が気付いてないってことは、多分そうじゃないよね。


よかった…



…ん?じゃあ狙われてるって言われた理由って…?





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