君恋 ~あの夏の記憶~
「でも今は打てるじゃん。
ねぇ、結奈ちゃん。俺らのことでバスケができないんならやめていいよ。
結奈ちゃんの好きな事、していいんだよ」
…なに、それ。
あたしは必要ないってこと⁇
「あたしは…男バスに必要ないですか?」
「違うよ、ただ君の夢を壊したくないんだ」
「あたしは、もう2度とコートに立たないって、決めたんです。中学、最後の試合のときに…」
あたしは、逃げたんだ。あの時に…
繰り返してしまうことが怖くて、逃げたんだよ。
「結奈ちゃん、ほんとにそれでいいの?」
「いいんです‼︎それに、あたしは、あたしはバスケが大っ嫌いなの‼︎」