青い残光【完】
「あ、ハイ」
「じゃあちょっと待ってて!」
そう言うと、わたしをその場に待機させた。
先輩はドリンクの容器が沢山入ったカゴをどこからか持ってきた。
水道に向かうらしく、ついていくことにした。
グラウンドの奥に水道があるらしく、いそいそと先輩の隣を歩くわたしを先輩は横目で見ていた。
「……?」
視線を感じて、わたしは疑問に思った。
その疑問を察したのか、先輩はわたしに声をかけた。
「…ねぇ、忍野さんてサッカー好きなの?」
「えっ…!?」
もしかして、サッカー好きじゃないとマネージャーってなったらダメなの…?
なんて答えよう……。
でもココで適当に答えて、サッカーに詳しいとか思われたら後々困るし…
返事に困って沈黙していたけど、先輩はあまり気にしていないようだった。
「あれ?もしかして、あんま好きじゃないのかな…?ま、いずれ好きになってくるよ!」
先輩からは前向きな返事が返ってきて、わたしは質問の意味が分からなかった。
「………?じゃあ、何でそんなこと聞いたんですか…?」