青い残光【完】
わたしがそう聞くと、先輩は気まずそうに話しだした。
「んー、なかなかマネージャーって入ってくれないから、好きじゃないとやっぱ無理なのかなって思ってねー。
あたしの代も3人いたのに皆やめちゃったし。」
「あぁー…結構やめちゃってるんですね…」
マネージャーが全然入らないから、聞いてみただけってことか…。
なら良かった。
そういうことなら……サッカーのことが全く分からないことを、正直に言っておこうと思った。
サッカーのこと、全く分からないし。知ったかぶりすると後々困るだろうし。
「あの……わたし、実はサッカーのこと全く分からないんです。でも、マネージャーをやってみたいと思って……」
まだ名前も知らないあの人の近くにいたいから……なんてさすがに言えなくて、当たり障りのない返答で誤魔化す。
そう答えると、中島先輩は大きな目がこぼれ落ちそうなくらい驚いていた。
驚きのあまり、ドリンクのボトルを取り落としそうになっていた。
「………まじ?」
「……ハイ。………あの…?」