青い残光【完】
「あ、あたしのことはきらりって呼んで!うちの部は、先輩には「さん付け」が基本だから。マネージャーもそれに合わせてね。」
「は、はい!きらりさん!!」
「大変なこともあるだろうけど、これから頑張ろうねー!」
きらりさんの笑顔を見て、わたしはホッとした。
第一印象が怖すぎた分、かなり安心した。
何とか頑張れそう……。
きらりさんは、周囲をグラウンド全体見渡す。
グラウンドには、準備体操をしている人たちや、サッカーボールを足でこねながら立ち話をしている人たちがいる。
そしてきらりさんは、その中の人だかりに向けて大声をかけた。
「キャープテーン!」
すると、人だかりの中から「おぉー」とテキトーそうな声が聞こえた。
少し時間をあけて、準備体操をしていた人だかりの中からガッチリした体型の先輩がこちらへやって来た。
どうやら、この人が西高サッカー部のキャプテンらしい。
「なに、ナカジ?全員揃った〜?」
「あ、うん……てゆうか部員のことくらいちゃんと把握しなさいよ。」