青い残光【完】
いた!見つけた!
そこに、彼は立っていた。
あたしが、追いかけ続けたひと……。
西高に行けば会えると安易に思ったけど、卒業してしまってなくて良かったと安心した。
そして、彼のこんなにちかくにわたしはいる……。
その喜びと高揚感で、わたしはいっぱいになった……。
なんか……意識しだすと顔、熱い。
「………?忍野…?」
「はわわっ!」
あまりにあいさつするのに時間がかかったから、キャプテンを心配させたらしい。
名前を呼ばれ、わたしは我に返った。周囲から笑いが起きて、少し恥ずかしい…。
「お…っ、忍野 瑠璃(おしの るり)です!よろしくお願いします!!」
深く体を折り曲げて会釈する。
わたしの頭上から、「「「「「ハイ!」」」」」と部員たちの威勢のいい返答が聞こえた。