青い残光【完】














テストも終わり、また部活は再開になった。
夏も近づいて、あと1ヶ月もすればインターハイが始まる。






名門の一つと呼ばれる西高サッカー部では、インターハイで勝ち残って当たり前…というピリピリした空気が部内で漂う。


些細なミスで檄が飛び、その空気が練習を白熱させた。









夏が近づくにつれて、ドリンクの補充などのペースが早く忙しくなる。
氷を準備したりしながら、何度もグラウンドと水道の行き来をしている気がする…。






よく分からないけれど、きらりさんのドリンクが謎のマズさを誇っているらしく、ドリンクはわたしの担当になった……。


(きらりさんいわく、ちゃんと裏面の説明書通りに作っているらしい。
わたしと作業工程は一緒なのに、意味不明なマズさらしい。本当に謎……。)








そんな相変わらずの慌ただしさは、わたしを余計な思考から回避させてくれた。







それでも、あの葛藤の中で、わたしの変化は少しあった。








「梅さん!ドリンクどーぞ!」



「あ、サンキュ」





ドリンクを手渡すと、梅さんは受け取って水分補給。
すかさずわたしは彼に話しかける。





「最近、クロスの精度がぐっと上がりましたね!さすがです!」



「ん?そーかな?」




「そうです!」







わたしは、正攻法しか選択出来なかった。
一生懸命、梅さんに話しかけてアピールしているつもり。







プレーを見て変化を探したり、ルールについて質問したり。
好きな選手をリサーチして、勉強して話せる話題を探したり。







出来る限りのことを頑張ってやってみようと思った。












< 38 / 183 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop