仕事しなさい!
「ほら!ね?そう言うでしょ?だから言いたくなかったんだよ!
でも、俺ほぼ毎日行ってたし、ダンスも何ヶ月も通ってたし、気付かれてたとしたら言わないのも良くないでしょ?」


渡は頭を抱えて小さなテーブルに突っ伏した。

それは、言われなければ気付かなかったよ……。
私は、目の前のストーカー婚約者の頭をぐしゃぐしゃ撫でる。

渡が目だけこっちを見る。
上目遣いは可愛い。


「そんなに私に会いたかったの?」


「会いたかった。死ぬほど。倫子さんちの灯りを見ながら、何度チャイムを鳴らそうと思ったか。嫌われてるって知ってたけど、諦められなかった」


「私だってあの頃、会いたいと思ってたよ。それがバレて、今こうしているわけなんだけど」
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