今日は、その白い背中に爪をたてる
最近の週刊誌はかなり高性能なカメラを使用しているらしい。


ほらやっぱり、いるんじゃない。



『お姉さんみたいな人、見ててほっとけないよ。』



『もっと自分を可愛がって。』



『今はそっちじゃないの、‘‘瑞原晴斗”として晶を迎えに来てんの。』



甘い言葉なんていくらでも言える。


特に私みたいなお手軽な女になんて演技を生業としている側からしたら簡単なんだろう。


これでも晴斗を悪く言うつもりはない。


あの時あいつがいなかったら今私はどうなっていたか分からないから。


感謝はしている。


でも。


ありがとう晴斗、もう潮時だね。





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