俺様常務とシンデレラ
「まあ、ザッとこんな感じだ。プランの料金に合わせて、模擬挙式の内容も少し変わったこと、ちゃんとあいつに伝えておけよ」
「はい、よくわかりました。変更点も、理久さんが小鞠ちゃんにゾッコンだってことも」
ふたりで披露宴会場とチャペルをまわり、当日の進行や細部の確認をして、またロビーまで戻って来た。
私が若干白い目を向けても、理久さんはどこ吹く風で否定もしない。
「当然だ。あいつほど手のかかる可愛い妹はいない」
どうやら自覚のある、胸を張ったシスコンらしい。
お願いだからそんな怖い顔で堂々と溺愛宣言しないでください!
「まあ、お前もあいつと上手くやれよ。あいつは絶対きな臭い奴だ。いつかポイッと捨てられるかもしれないぞ」
「常務はそんな人じゃありませんっ!」
「小鞠があいつに妙に懐いてるのも気に食わん……」
「……まさかあなた、それが理由で常務のこと嫌ってるわけじゃないですよね……?」
私が冷ややかな視線を向けると、理久さんはぷいっと目を逸らした。
あ、あ、怪しいーーー!
「理久さん! そういうの、言い掛かりって言うんですよ!」
「うるさい。黙れ」
むきー!
なんて横暴な人なの!