優しい狼と最強の彼女
前から少し気になっていた
久世夏妃という
クラスメイトが信号待ちをしていた
向こうは、俺に気づいてねぇっぽいが
葉月が気がついた
「あれ、俺らのクラスの久世じゃん?」
「ああ、前隣の席だったな」
「おお、覚えてんじゃん珍しィ〜」
そんな、他愛もない話をしている間に
信号が青になった。
俺たちと、久世は動き出した。
その時
ものすごい
バイクのエンジン音とともに
久世のもとへと
バイクが突っ込んでくるのが
見えた
俺は、迷わず
進路を変え、
葉月が叫んでいるのも
聞かずに
久世のもとへと
発進させた
「危ねぇ‼︎久世っ‼︎」
ブォオオオン
キキキキーーーー
凄まじいブレーキ音
俺は、咄嗟に
久世を突き飛ばし
向かってきたバイクから
避けさせた
けど
相手のバイクの前輪が
俺のバイク降臨にあたり
バランスを崩して
転倒した。
相手は、そのままの速度で茂みに
突っ込んで行った。
俺は、縁石に乗り上げたのが
良かったのか
バイクから放り出され…………
頭を打った
そこからの記憶が
曖昧だ
久世と葉月たちが寄ってきて
何んか言っていた…………………