LAST SMILE ~声を聞かせてよ~
☆
祐兎。
聞こえてる?
あたしだよ。麗華。
祐兎のために歌った歌、届いてるかな?
あたしは祐兎がくれたメッセージ、
ちゃんと受け取ったからね。
あたしのためにたくさんの言葉を残してくれてありがとう。
祐兎はいつだって、病気のことを隠してたね。
あの頃は病気のことなんて
何も分からなかったけど、
今、やっと理解できたの。
もっと早くに気付いていれば、
あたしも亜貴と一緒に、祐兎の力になれたのに……。
あなたの……
祐兎の歌う声が好きだった。
祐兎のギターが好きだった。
祐兎の笑った顔が、大好きだったの。
あの時は言えなかった。
祐兎に直接伝えられなかったことは、
いくら後悔してもなかなか消えてくれないの。
あたしが、もしあたしが医者だったなら、
絶対に祐兎を死なせたりしなかったのに……。
ねぇ、祐兎。
このメッセージは
祐兎に届くことはないってわかってるけど、
少しだけ聴いてくれるかな?
あなたのためだけの歌、聴いてくれるといいな。
祐兎、もうしばらくお別れだよね。
あたし、
今度からは後悔のないように、沢山の人を助けるから。
祐兎と同じような苦しみを与えないように、頑張るから。
だから、ずっと見守っていてください。
あたし、
祐兎の分まで、真っ直ぐに生きていくからね。
祐兎、大好きよ―。
~~♪~~