私の片割れが隣の片割れに盗られた次の日、私はもう1人の片割れに告られた。
『……………………バカだな、お前』
ぐいっと私を引っ張った。
私の身長は小さいわけじゃないけれど、蒼には適わない。
収まってしまう。
『……………………妬いてたわけ?』
蒼にそう言われ、私はこくっと頷く。
「………責任とれ、バカ」
私を悩ませた責任を。
もう、私は蒼がいないと無理かもしれない。
『とってやるよ』
そう言った蒼は私にキスをした。
泣いてたせいか、初めてした蒼とのキスは
少しだけ涙の味がした。