私の片割れが隣の片割れに盗られた次の日、私はもう1人の片割れに告られた。



『どーすんの?志穂ちゃん?』


フッと蒼は笑った。

もう、適わないじゃん。そんな顔してさ。


「………解決したらデートだから。

今度は本気の」


この前のは“ニセデート”だから。

今度行くならちゃんと、恋人として。


『ん。分かった』


蒼は私の髪をくしゃっとして、


『学校、遅刻するぞ』


って言った。


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