風を切る君

消えたはずの彼


次の日


「おっす!間宮」

「いった!」

隼くんにちょっぷされて
頭をおさえながら

「…おはよー」

しぶしぶ挨拶をした。
転校してきてから毎日これ。
私たちは一緒に教室へ行くことにした。教室に入るとすぐに先生がきた。

「ほーれ!すわれー」

「おっはよーゴリー!」

「ゴリー!」


この先生がゴリといわれてるのは
筋肉がすごくてゴリラみたいだから。
明日香から聞いたとき
笑いがとまらなかった。

「よーし、今日はまた転校生を紹介する!」

「「おー!!」」

なんか、懐かしいなー
私もこんな感じで一ヶ月前に
転校してきたんだよね。
私は懐かしみを感じていた。

「入っていいぞー」

その合図と共に入ってきた転校生。
私はその人を見た瞬間に
目を見開いた。
なんで?なんで君がいるの???

「間宮?どうし…「一哉…」

「え…?」

私はそのとき隼くんが
声をかけてくれたことに
気づかないまま、
ただ、教壇の前にいる
彼を見ていた…。

< 7 / 26 >

この作品をシェア

pagetop