運命の二人~白と黒の物語~
暫く直進すると、城はかなり小さくなった。


(このくらい離れれば平気ね。)


凛々は方向を南に変えた。


天界に繋がるという森の位置は地図を何回も見たし、下見もしているので方向と場所は頭に入っている。


「クレイ。飛ぶわよ!」

合図をするとウルフファングは一声吠えて、空へ飛び立った。


この圧倒的な爽快感と解放感。


何度飛んでも心が浮き立つ。


でも、今日は自分を落ち着かせ、結界に向かった。


怖い。ドキドキする。


大丈夫、心配ないよ。何回も練習したじゃない…

クレイがそれ以上前に進まず旋回し始めた。


結界に着いたのだ。



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