運命の二人~白と黒の物語~
ジェットの事?


私が何かしたかな?


「…よく事情が飲み込めないんだけど。」


上目使いで見上げると、ハアッと思いきりため息をつかれた。


「凛々。貴女はこの状況を理解出来ていないようだから、単刀直入に聞くわ。貴女、地球に帰りたくないの?」


「…帰りたいよ。…でも…」


昨日のジェットの顔が浮かんでは消え、凛々の心を揺らした。


「まさか。ジャスティスに心を許したの?」


リリー・ルゥは信じられないという顔で凛々を見た。


「貴女にも彼が悪魔だって分かったはずよね?それで何故…」


「…ちょっと待って!」

リリー・ルゥのまくし立てるような話し方に辟易しながら凛々は話を止めた。


「そうなったのは、私や貴女かそうさせたんじゃない?」


知らなかった事だったにせよ、ジェットは一人で400年も…地球時間なら4000年もの永い時を一人で耐えて来たのだ。


それを知った今、今までみたいにこのままにしてはおけない。



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