エターナル・フロンティア~前編~
「皆、規約は守りましょうね」
「勿論よ。残念だけど、他に素敵な彼氏を別に見つけないと。でも、素敵な男っているかしら」
「男って、沢山いるわ。その中に、理想の人物が一人くらいはいると……思いたいけど、どうかしら」
「皆、夢ってある?」
「私は、あるわよ。彼氏と、素敵なお店で夜景を見ながら食事をするの。これって、憧れなのよね」
アカデミーの生徒である前に、彼女達は一人の女であった。素敵な男性と巡り合いを望むのは正しい感情であるが、時としてそれが過剰になる場合もあるが本人達にしてみたら必死。
その光景に、あの二人と同じだと思ってしまう。彼女達は彼氏が欲しくて合コンを開き、こちらはユアンが取られるのを心配しファンクラブに加入。そして、連帯感を高める。そう、根本的な部分は一緒であった。彼女達の行動にイリアは、自分はどうなのか考え込んでしまう。
だが、自分自身を客観的に見るのは難しい。己自身を評価する場合、マイナスイメージを極端に省いてしまうからだ。それは自分が負の一面を多く持っているのだと考えてしまい、それに自己嫌悪に陥りたくない。それに、誰もが負の一面を持ち合わせている。だから、否定や拒絶などはできない。
「皆、彼氏はいる?」
「いないわよ」
「いたら、毎日のように研究はしていないわよ。きっと、素敵なデートをしているでしょうね」
「イリアは?」
その言葉に、イリアは反射的に頭を振る。一瞬ソラの顔が横切るも、置かれている立場が悪かった。するとその彼女の態度に、クラスメイトはホッと胸を撫で下ろし安堵の表情を作る。
「イリアが彼氏を作っていないということは、私達もまだ大丈夫ということよね。ふう、安心したわ」
「学生のうちは無理でも、就職したら何とかなるでしょうね。だって、職場は男の人が多いでしょ」
「その中から、素敵な殿方をゲット!」
女性が一番熱を入れるのは、恋愛なのだろう。たとえそれがどのような人物であったとしても、考えは一緒。それに明確に彼氏が欲しいという素振りを見せていないイリアであっても、心の中では欲しいと考えている。しかし、好意を抱いている相手の心情はわからない。