エターナル・フロンティア~前編~

「気楽なものだよ。それが相手を苦しめているとは、気付いていないのだから。いい気なものさ。まあ、ゆっくりと楽しむ」

 男はそのように伝えると、一方的に携帯電話を切る。そして、中断していた仕事を再開する。しかし、口許は先程から緩んでいた。これから余程面白いことが行われるのか、笑い声が漏れる。男は、愉快でたまらなかった。それは、欲しい物が着実に己のもとへと確実に近付いていたから。
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