不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
行くってどこに? わけがわかんない。


「え? ちょ、なに? なんなの? きゃっ……」


彼に腕を引っ張られ、つい私も立ち上がってしまった。

あ……背、高いんだ。ぼんやりと彼の顔を見上げながら、一瞬そんなことを思った。


「じゃ、オレ達、今から試してきまーすっ!」


卓巳君は満面の笑みを浮かべてみんなに宣言した。しかもピースサインなんてしながら。


「……へ?」


か、軽っ……。

ありえない展開にクラクラして、めまいを起こしそうだった。

それはお酒のせいと……彼の体から漂う甘い香りのせいだったのかもしれない。


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