不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版

* * *

「で、どうだったの? よかった?」


翌日、沙耶に捕まった私は、学食で尋問にあっていた。


「うっ……」


さすがにお酒が抜けたシラフな状態で、昼間からそんなキワドイ話なんてできるはずもない。

とりあえずその場をやり過ごそうと、私は目の前のホットココアに助けを求める。

まっ赤になってる顔も、この胸のドキドキも湯気で隠してしまいたくて。

カップを両手で包みこむように持ち上げ、フーッと息を吹きかけてから唇を近づける。

なのに沙耶は追い討ちをかけるように囁いた。


「もしかして……イッちゃったりした?」

「わわわっ……あつっ……」


もぉ……。
急にへンなこと言うから、ココアこぼしちゃったじゃない!


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