不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
「卓巳君……」


なんで?
なんで追いかけてきたの?


「忘れ物」


そう言って差し出す手には、ジンジャーマンクッキーの入った紙袋があった。

卓巳君と一緒に食べようと思っていたクッキー。結局ひと口も食べてあげられないまま、割れちゃったけど。


「ありがと……」


手を伸ばして、それを受け取った。

卓巳君は袋を渡しても、なぜかその場から動きだそうとしない。


「あのさ……なんか、ごめんな? オレ……」

「え?」

「今日、オレ、なんかおかしかったっつうか……。強引にあんなことして、ホントごめん」

「ううん……大丈夫。気にしないで」


私は首を横に振った。そして、卓巳君の顔をじっと見上げる。


「萌香ちゃん、どうかした?」


これが最後のチャンス。ちゃんと言葉にして終わらせなきゃ。


「卓巳君……今までありがとう。今日で最後にしよ、私達」


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