不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
全身の血の気が引くって、こういうことを言うんだと思う。

なんで?
卓巳君との大事な思い出なのに……。そんな風に言わないでよ。


「オレとも遊んでよ?」

「……やめてよ」


声が震える。

もうこれ以上、なにも聞きたくないって思うのに、なぜかどうしても確かめたくなった。


「なんで……なんでそんなこと知ってるの?」

「みんな知ってんじゃねぇの? 学部内では有名な話だよ。アイツ、自分で言いふらしてんじゃん。『合コンで女持ち帰って、ヤった』って。得意げに自慢してたらしいよ」


その瞬間、体の力が抜けた。

そして、頭の片隅にあった記憶がフラッシュバックのようによみがえる。

卓巳君の研究室に行った時、女の子達が私を見ながらヒソヒソと話していた内容。


『クスッ……あの子が……』
『萌香ちゃんだってさ……』
『ああ、例の……』


あれって、そういうこと?

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