不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
「おーい。もう、止めていいよー」


卓巳君がバスタブの反対側でニヤニヤ笑ってる。

私は、おずおずと手を伸ばして、またスイッチを押した。

泡が立ってくれてよかった。
これで体が隠せるもん。

顎のあたりまでお湯に、というか泡に、身を沈めた。


「なに今さら恥ずかしがってんのー?」


卓巳君は泡を両手ですくうと、私のほうへフワリと飛ばした。


「さっき服脱がす時も思ったんだけどさ。なんかそういう反応って新鮮っつうか、意外なんだけど」


その言葉に、胸がチクリと痛んだ。


『意外だね』


この言葉を今まで何度言われただろう。


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