不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
「えー? なにがぁ?」


視線がぶつかる。

恥ずかしくて目をそらそうと視線を下に向けても、そこにあるのはやっぱり彼の裸で。


「やだぁ。やっぱ無理ー!」


今さらながら自分の置かれている状況に怖気づいた私は、バシャバシャとお湯をかき分けてバスタブの端っこまで逃げた。

縁に手をかけたその時、カチッと音がして、何かスイッチを押してしまったことに気づく。


――ゴボッ。

バスタブの底から震動が起こる。

きゃああああああ。なんなの?

どうやら私が触ったのはジェットバスのスイッチだったみたい。

底や側面から気泡がブクブクと飛び出す。

卓巳君がさっき入れていた入浴剤のようなものはバスジェルだったようで、バスタブはあっという間にフワフワの泡に包まれてしまった。


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