不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
「で、どーすんの? 卓巳君と付き合っちゃうの?」
「え?」
沙耶の言葉に驚いた。
付き合うなんて考えてもなかったから。
「付き合うとか、そんなんじゃないよ。メアドも交換してないし」
考えてみれば、彼のこと、なにも知らない。
知っているのは、名前と大学と年齢ぐらい。
それなのに、いきなり体を重ねて、お互い何事もなかったかのように別れた。
もちろん、メアドすら聞いてもらえなかった。
「もう会うこともないと思う」
ため息まじりに、そんな言葉を吐き出す。
「そうでもないんじゃない? ガッコも近いんだしさ」
卓巳君と私の通う大学は電車で二駅の距離。確かに、偶然出会うこともあるかもしれないけど。