不機嫌でかつスイートなカラダ ベリーズ文庫版
「そんな簡単に会えないよ、きっと」

「んー……」


沙耶は、両手を組んで考えこんだと思ったら、おもむろにスマホを取り出した。


「私、昨日のコンパで優一(ゆういち)君と番号交換したんだよね。ヤツから、卓巳君の連絡先聞きだそうよ」

「優一君?」


私は昨日のメンバーを思い浮かべる。


「ほらっ。萌香の前に座ってたヤツ」

「ああっ」

思い出した。
私に『不感症?』って聞いてきた人だ。


アドレス帳から優一君の番号を探し当てたのか、沙耶はスマホを耳にあてた。

私は慌てて、それを止める。


「やだっ。やっぱ、やめて」

「なんで?」

「だって、卓巳君はただ、ヤリたかっただけなんだよ。きっと相手は私じゃなくても、誰でもよかったんだよ。あんなの、彼にとったら遊びだよ。一晩だけの相手でしかなかったんだと思う」


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