Dead or Alive
「皆さん座席に座りましたかー?では今から出発するのでシートベルトをしてください」
白石先生がそう言った。
二組のメンバーは皆素直に聞いている。
普段あんま素直じゃないのに。
私はシートベルトをすると、リュックの中から『走れメロス』を取り出した。

「モモカ、本当太宰治好きだよね」
青柳さんがゲームをしながら横目でこちらを見てきた。
あんたもゲーム好きだな。
「私は太宰治が好きなんじゃなくて本が好きなの。メロス性格がイケメンでしょ」
「ごめんわかんない」
「私もゲームの良さがわかんないよ」
そう言うと、青柳さんは「ひっどーい」と言って頬を膨らませた。

いや、そんな顔されても。
「やっぱり中学校とかと違うのかなあ」
「わかんなーい。でも違うんじゃない?」
「ハルは何をやりたい?宿舎についたら」
「ボク?ボクはねー、ペンダント作りかなー、楽しそうだし」
「そうだね、ペンダント作り楽しそう!」
私と青柳さんの後ろの座席の林谷さんと大峰さんはそう楽しそうに話していた。
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