無口な上司の甘い罠
…何もかも身支度は出来たものの、

ここで一つ問題が。

…私、メガネ直してもないし、新しいのも買ってない。


・・・と、いう事は。

この、買ってもらったコンタクトをしていかなければならない。


はぁ~~~~。

今日は我慢してこれで行くか。

顔を隠す為に、髪もおろして、こうしてれば、

そんなに見られる事もないだろう。


今日こそは、メガネを買いに行くぞ。


そう、固く決意し、仕事へと出社した。



「おはようございます」

呟き声で入っていく。

・・・先に来ていた社員達は、私を見て絶句している。

…この格好、そんなに可笑しいかしら?

なんだか不安になっていく。



「おはようございます、坂口さん、やっぱそっちの方がいいですね!」

「・・・おはよ」

私に一番に声をかけたのは、昨日、私に全然違うと言った後輩、

深山 瞬(みやましゅん)24歳。
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