恋愛禁止(ホラー)
あたしは思わず声を大きくなってしまう。


「知っているけど、たいていのヤツが知っている噂じゃないか?」


林先輩はそう言い、不思議そうにあたしを見つめる。


「それはそれかもしれないんですけど、あたしはその噂が本当かどうかが知りたいんです」


「本当かどうかって、呪われるかってこと?」


薮田先輩の質問に、あたしは大きくうなづく。


その直後少しの沈黙が流れた後、先輩たちの大きな笑い声が廊下に響き渡った。


「呪いが本当かどうかって、本気で言ってる?」


林先輩は目に涙を浮かべて苦しそうに笑う。


「へ、変ですか?」


こんなに笑われると思っていなかったあたしは、少し不愉快に感じながらも2人の言葉を待った。
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