恋愛禁止(ホラー)
あたしはけげんに思い、また鏡に手を触れてみた。


固定していたネジが一本外れてしまったからか、ほんの少し動くようになっている。


あたしは指先で他のネジに触れてみた。


と、その瞬間だった。


今までしっかりと固定されていた鏡が突然ガタンッ! と、大きな音を立てて外れてしまったのだ。


あたしは小さく悲鳴を上げて後ずさりをする。


スーッと、冷たい空気が肌を包み込んだ。


「う……そ……」


あたしは目の前の光景に自分の目を疑った。


鏡が外れて落ちたその奥に、真っ暗な闇の空間が広がっていたのだ。


冷たい冷気はそこから流れてきている。


このお風呂の隣には小さなドアがあって、そこは掃除道具入れだと思い込んでいた。


でも、違ったんだ


元々使われていた隣の部屋を封鎖してまで、この穴を掘っていたんだ……!!


「どういう事だ……!」
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