恋愛禁止(ホラー)
伊達先生がそう言い、ポッカリと開いている空洞へと駆け寄る。


携帯電話の光でその中を照らしてみると、下へ下へと続いている土の階段が見えた。


「これが……2人の逢い引きの場所……」


あたしはそう呟いた。


そして2人はこの中に閉じ込められてしまった……。


「あれはただの噂じゃなかったのか」


「……すべては真実ですよ、伊達先生。そしてこの中に2人は今でも眠っている……」


あたしはそう言い、携帯電話で周囲を照らしながら暗闇へと一歩足を踏み入れた。


「おい、どうする気だ!?」


「もちろん、2人を助け出して成仏させます。そして一連の恐怖を終わらせるんです」


あたしは力強くそう答えたのだった。
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