ずっと、好きでいる。







ツカツカとヒールを鳴らせながら、オレらの方にやってくる藍の母親。







「・・・・・・・・・・大貴くん?? 何で大貴くんがいるの?? NYに行ってるんじゃないの?? ・・・・・・・・・・このコは??」






藍の母親が、眉間に皺を刻ませながら、オレと優貴を見た。







「藍、説明しなさい」







そして、藍に鋭い視線を突き刺す。







「・・・・・・・・・・・このコは、優貴。 大貴の子ども。 ワタシ、優貴のオカンになる」







藍は、何の前置きも言い訳もせず、優貴を呼び捨てにしては、優貴のオカンになる事を宣言した。







そんな藍の潔さが、本当に大好きだ。







・・・・・・・・・・・・なんて悠長な事を言っている場合ではない。








「・・・・・・・・・・・家に来なさい。 どういう事なのかじっくり聞かせてもらいましょうか」








藍の母親が、怒りの宿った目をオレに向けていた。
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