ずっと、好きでいる。








「・・・・・・・・・・ゴメン。 そうだよね。 優貴の事、信用してないワケじゃなんだ。 なのに・・・・・・・・。 赤ちゃんがいるって分かって、物凄く嬉しかったのに、不安になっちゃって・・・・・・・・。 この子の命はワタシに掛かってるんだな。 大貴に我が子を、優貴に兄弟を増やす役目を、責任を、ワタシは担っているんだなって思ったら、頑張らなきゃって。 ワタシがしっかりしなきゃって。 ワタシ、大貴と優貴の悲しむ顔、絶対見たくないんだよ。 ワタシ、今本当に凄く凄く幸せで、だから・・・・・・・・・」








藍が、瞳を少し潤ませながら、訴える様にオレの手を握り締めた。








藍のこんな顔、初めて見た。








藍は、責任感の強い頑張り屋さんだ。 藍の頭が良いのだって、勉強を頑張ったからで、責任感が強いからシゴトだってしっかりこなす。 だから、無理をしがちだ。







勝気で男勝りなくせに、本当に優しい藍。








優しすぎるから、責任感強すぎるから、必要以上に不安になってしまった。








なのに、勝気が邪魔して誰にも寄りかかれずにいた藍。








こんな時くらい、オレを頼って下さいよ。 オレ、家族の為なら何だってするんだから。








「・・・・・・・・・・・藍だけの責任じゃないよ。 お腹の赤ちゃんの命は家族3人の責任。 明日、優貴に話そうな」








藍を抱きしめると、腕の中で藍が頷いた。








明日が楽しみだな。 優貴の喜ぶ顔が目に浮かぶ。
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