金糸雀達とお茶会を
「…んー、ちょーっと違うかな?」
少女は少し微妙な表情だ。
「でも、大方合ってるよ。
簡単に言うと…アンタに人の殺し方教えてあげれる場所。
警察とか表沙汰にならないようにしてあげられるお店。」
当然のようにさらりと言う。今までも私のような人を幾度も見て来たのか…。
表沙汰にならない…。安心して、桃花を殺せるっ…!
「それで…来るの?」
あたしを見定めるように、真剣な表情で見据えてくる。

もう、決めたから…

「…はい」
こくり、と小さく頷きながら呟いた。
目の前に立つ少女は嬉しそうに笑い、
「了解っ!」
あぁ、なんかすごい笑顔がキラキラしてる…
「…あ、そういえば名前言ってなかったよね?
アタシは朝霧夕凪!よろしく」
にっと微笑みながら言う。
「…あ、私は…」
自分の名前を言おうとしたその時、
「あ、別にいいよ、アタシはアンタの名前知ってるから」
あたしの言葉を遮って、さらりとそう言ってのける。
「え…」
「神崎弥生さんデショ?」
違う?とにっこり笑って首を傾げられる。その仕草はすごく可愛らしいものなのだが…

なんで、私の名前を知っているの?
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