金糸雀達とお茶会を
それからしばらく歩くと、ある建物の前でぴたり、と朝霧さんは立ち止まった。
「ここがアタシのお店ー。まぁ厳密に言うとアタシ達、かな」

その建物はすごく可愛らしかった。
全体的にアンティーク調で、まるでドールハウスのようだった。
女の子なら一度は夢見るような、そんなお店。
カーテンが閉まってて中は見えないけど、中もきっと可愛いんだろうな…
それに、カーテンまでひらひらで可愛いし。
そしてかわいらしいドアの上に『金糸雀』と書かれている
きん、いと…すずめ?
なんだろ、それ…。

「んじゃ、中入るよ。
…心の準備はいい?」

少しの迷いが心をよぎったけど、もう…決めたから

「…はい」
「よしっ」
にっと笑うと、朝霧さんは細かく細工が施されたドアノブをひいた。
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