金糸雀達とお茶会を
そこは、どこか現実離れした、まるでその光景が一枚の絵のような…不思議な空間だった。

その中も外観と同じでアンティーク調で可愛らしく、机やソファなどの家具にもこっていた。
フランス人形なども飾られてそれらしい雰囲気が出ているのだが、カーテンで外の光を遮断しつつ、室内の明かりが淡い蝋燭の光だけで、室内は薄暗い。その薄暗い室内にフランス人形というのは…なかなか迫力がある。

そしてその空間をもっと不思議なものにしている要素は、その中にいる“人”だった。
そこには、…とんでもない美麗集団が、いた。
真っ白い肌に深紅の瞳、それにピンク色の髪を持つ自分と同じ年くらいの少女、茶色の髪と優しそうな瞳の青年、軽くウェーブがかった金色の髪を揺らす幼い少女、綺麗な銀髪を後ろで一つに束ねていて、澄んだ水色の瞳をもつ青年、灰色っぽい色の髪にそれと同じ色の瞳に左目に眼帯をしている少年…

全員がとんでもない美人ばかりだ。

なんだか不思議な異空間に迷い込んだような、不思議な気持ちになった。
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