【完】籠球ロマンティック
告白を断った翌朝、教室には律子の居場所は無くなっていた。


何かされたわけではなかったが、毎朝登校すると『おはよう』と誰かしら挨拶をしてくるのに、その日はそれが無かった。


頭の回転の早い律子は、それだけでもう、全てを悟った。


あぁ……昨日の『あれ』が、女子達の耳に入り、勘に障ったのだと。


告白をしてきた彼は、それだけ影響力のある存在なのだと、その瞬間に知った。


しかし、律子はこの場で独りになることが怖くは無かった。


何故なら、律子の人生において、その中心部は『バスケ』で構成されているからである。


つまり、バスケ部員のいないこのクラスで、女子達のターゲットにされたところで、律子は痛いどころか、微塵も痒くない。


それだけ、律子の中心部は根強く、太く『バスケ』で構成されていると言える。
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