幼なじみ〜近くて遠い恋の距離〜
つまらない嫉妬でケンカをしてしまったことを後悔してる。
でも、ユリのことを改めて大切だと思った。
ケンカする程仲がいい。
その言葉は、本当にそうなんだろうな…なんて。
「あたしの親友もユリだけだよ」
そう言いながら、あたしは改めて思った。
早く会いたい。
一緒に話したい。
ユリの顔が見たい。
「明日ユリ…バイト休みなんだよね?」
「えっ、あぁ…休み…なんだけど」
ケンカになる前、日曜はバイトも休みだから久しぶりに二人で遊ぼうと言っていたユリ。
あの話の続きをできるかと思っていたけど…
「あ、予定入っちゃった?」
「う…ん。ごめんね」
「ううん、大丈夫!またでいいし」
あたしがそう言うと、ユリは少し間をおいて。
「黙って行くのは嫌だから話しておくね。明日、岡崎さんとサッカー観にいくんだ」
少し気まずそうに、だけどハッキリとした口調であたしにそう言った。
「あ…そうなんだ…」
本心では、やっぱり少し嫌だと思ったけど。
でも隠さずにちゃんとユリは話してくれたから。
「楽しんできてね!」
あたしはユリに、そう言ってあげることができた。